2022-06-02
探究

探究コース2年生~東京都市大学との高大連携プログラムによる特別講義を受講

 去る6月1日(水)、探究コース2年では、東京都市大学との高大連携プログラムによる特別講義を受講しました。

 探究コース2年生のテーマは、進路と結びつけたグローバル課題の解決になります。そこで今回は、グローバル課題の解決に向けて必須の概念であるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)について、「SDGsの本質を踏まえ、企業の動向を捉える」とのテーマで、東京都市大学大学院 環境情報学研究科教授の佐藤真久先生にご講演いただきました。

 講義内容をまとめると、以下のようになります。


 2050年には地球の限界とされる100億人の人口に達し、世界中で様々な予測不可能な問題の発生が想定されています。そのような社会が想定されている今、我々が意識して取り組むべき課題とは?そして、経済・社会活動を牽引する企業のあり方とはどのようなものでしょうか?

すでに、人間活動が地球環境に影響を及ぼす「人新世」と呼ばれる時代になっています。そして、様々な事象が複雑に結びつきVUCA(変動・不確実・複雑・曖昧)の時代になっていきます。そのような時代では、多様性を認め、チャレンジしやすい社会を構築し、経済最優先ではない自然環境に配慮した持続可能な開発(SDGs)を進め、社会を変容させていく必要があります。

 社会の変容においては、経済を牽引する企業の変容も不可欠です。これからの時代は、利潤追求だけではなく、「社会・環境・地域」といった企業を取り巻く社会・環境との関わりを重視した企業活動が求められます。実際、100年企業と言われる老舗企業は、この点を重視した経営を続けてきた共通点があります。実際に、起業はこれらに配慮した活動実績が評価される時代になりました。そして、持続可能な生産と消費、あるいは発展途上国の貧困の解決を目的とした企業活動が世界中で展開されるようになってきました。


 今回の講義では、このような持続可能な社会の実現を鑑み、今後私たちも問題解決ツールとしてSDGsを活用し、社会活動を実践していく必要があることを学びました。最後にこれらの学びに基づき、持続可能な社会の実現に向けた企業活動についてディスカッションを行いました。

 
 昨年度の1年次には、地域課題の解決をテーマに取り組んできました。今年度は自身の進路を見据えてより広い視野を持ち、より広域を対象とした課題解決をテーマに取り組んでいくことになります。佐藤先生の研究者ならではの視座と圧倒的な情報量・分析に基づいた特別講義は、今後の探究活動の推進力になる大変有意義な機会になりました。今回の講義内容踏まえ、自身を変容させながら、持続可能な社会の実現のために社会を変容させていく探究活動を進めていきましょう!