2024-02-13
探究

探究コース1・2年生が「第3回中信高校生探究フェスティバル」に参加

 去る2月12日(月)、松本市勤労福祉センターで開催された「第3回中信高校生探究フェスティバル」に本校探究コースの1・2年生が参加しました。

 この大会は中信地区の高校生を対象にした探究の成果発表会で、各学校の代表者の最大2チームが発表します。探究のテーマに沿って、「環境」「暮らし&健康」「サイエンス&テクノロジー」「文化&多様性」「まちづくり」の5つの分科会に分かれて成果発表が行われました。

 本校からは、探究コース2年生の塩原優菜さん、1年生の重田知花さん、塩原果歩さん、馬場美伶さん、依田澪奈さんが参加しました。2年生の塩原優菜さんは「文化&多様性」の分科会において「『生きづらい』を減らしたい~起立性調節障害を知ってもらいたい~」のテーマで発表しました。また1年生の重田さん、塩原果歩さん、馬場さん、依田さんは「環境」の分科会において「虫嫌いでも食べられる昆虫食―昆虫食の商品化に向けて―」のテーマで発表しました。

 各学校の代表者である探究の成果は、どれも素晴らしい内容でした。各発表のどれもが実情を調査するフィールドワークを行い、得られたデータから検証や実験を繰り返し、トライ&エラーの繰り返しで成果に辿り着いた、努力の賜物といえる探究活動を展開していました。

 2年生の塩原優菜さんの発表は、分科会の中で最優秀賞となる「ダイバーシティ&インクルージョン賞」を見事受賞しました。起立性調節障害は生徒の約10人に1人が診断を受ける病気ですが、なかなか当人の苦しみを周囲の人が理解しにくいものでもあります。病気で苦しむ当人もまた周囲の人もお互いに歩み寄り、誰一人取り残さない社会を目指しての活動が高い評価を受けました。また、仮説を立てて検証し、深く掘り下げるといった、探究の基本的なサイクルに従って活動を行ったことも好評を博しました。

 1年生の重田さん、塩原果歩さん、馬場さん、依田さんたちの発表は、今後の地球規模の人口増加に焦点を当てた食料問題についての探究活動です。タンパク質の摂取にあたり、現状の動物性たんぱく質に頼った摂取は不可能になる時代を鑑み、昆虫のタンパク質と栄養価に着目して昆虫食の商品化を目指しています。現時点の試食品の作成と試食会ついて報告するとともに、今後塩尻市のお土産として塩尻の特産品と結び付けた商品開発について発表しました。1年生の時点で主体的かつ具体的に取り組んでいる点について高い評価をいただきました。

 これからの社会は、今回の高校生探究フェスティバルの発表にあったような課題の発見とその解決を多様な観点・取り組みから進めていくことが予想されています。このような時代を見据え、探究コースではこれからの時代を牽引する人の育成を目的としています。今回発表した2つのテーマのみならず、校内でさまざまに議論されている探究活動の今後のさらなる発展を期待しています。