2024-03-15
探究

地域の課題解決&活性化に向けた特別授業を実施しました~探究コース1・2年生

 3/8(金)に探究コーディネーターとして活躍されている一般社団法人KOKOの宮木慧美さんと松本信用金庫さんがコラボレーションした、地域の課題解決&活性化に向けた特別授業を探究コース1・2年生に行いました。この授業は、進学や就職で将来的に県外に出る人が多い長野県の現状を変えていくには?という観点から生まれた授業です。少子高齢化がより顕著になるこれからを見据え、流出人口を減らし、魅力ある郷土の創出につなげよう!という社会的意義を実感しつつ授業は進んでいきました。

 1年生は松本山雅マッチデー(6/16:日)に向け、塩尻らしいフード、塩尻の魅力あふれるフードを考案しよう」をテーマに、グループワークが行われました。まずは各グループで塩尻と言えば何か、を合言葉にワークシートへ塩尻らしいものを書き込みます。ナイアガラ、山賊焼き、キムタクごはん等々、様々なものが書き込まれます。そしてそれをもとに新しいフード企画を練ります。その際、ターゲットをどのような人にするのか、価格はいくらくらいを想定するか、など様々な要素も加味しながら進めていきます。「6月ってだんだん暑くなってくる時期だから、冷たい食べ物のほうがいいんじゃない?」こんな声も聞こえてきました。「そこまで考えているとは」と松本信用金庫の職員の方々始めとして周囲の大人たちは驚かされました。

 企画考案が終わると、各グループの代表者が企画について発表を行いました。パフェ、ソフトクリーム...生徒たちからどんどんとアイデアが生まれていきます。今回来て下さった松本信用金庫の職員の方々も、柔軟な発想が出てくる生徒たちに驚きを隠せなかったようです。

 今回企画した商品については、一度松本信用金庫に持ち帰っていただくこととなりました。企画が実現し商品化した暁には、6/16(日)に行われる「松本山雅マッチデー」にて販売されます。

 2年生は「ビジネス・ソリューション」と題した特別授業を行いました。今回は探究コースに加え、国公立難関私大コースの生徒さんも参加しました。信用金庫の概要や業務内容の説明の後、業務を想定した企業の経営課題の解決に向けたグループワークを行い、その成果を寸劇でプレゼンテーションしました。

 信用金庫の業務は多岐にわたります。業務を端的にまとめると、「地域の中小企業の支援を通じた地域支援」となります。地域に根差した中小企業の経営を信用金庫が支援し、支援を受けた企業が発展することで地域経済の活性化につながる。このような経済的循環が地域の原動力にもなっています。

 今回のお題はアパレル小売業を展開する(株)ユニシロの経営をいかに向上させていくか?企業が抱える各種の経営課題(売上・立地・経費・営業活動・社員構成など)の改善策を考え、信用金庫の職員として伴走しながら改善していこう、という内容。グループで対策を考え、その後の寸劇ではグループの代表者が信用金庫の支店長役を演じながら、クライアント役として訪れた信用金庫の方に経営のアドバイスや資金援助策についてプレゼンテーションしました。

 どのグループも斬新なアイデアを5分程度の寸劇で披露しました。松本信用金庫の職員方のシビアなアドリブ質問にも上手に応じ、寸劇を中断することなく最後までしっかり信用金庫の支店長として、今後の経営方針についての説明を演じ切りました。発表した全ての班で信金さんの予期せぬアドリブ対応までこなし、プレゼンテーション力の成長も伺えました。

 授業終了後、探究コーディネーターの宮木さんと信用金庫の職員の方々と振り返りを行いました。皆さん口々に高校生の発想の柔軟さと思考力に驚いていました。次は高校生の発想力に負けない特別授業を企画しなければ、との信用金庫さんのお言葉もいただきました。

 この特別授業は、企業の取り組みや社会・経済の仕組みを知り、現実的な課題に対して対策を考える、実社会を学ぶ特別授業になりました。これからのキャリアを考える上でも、生徒にとって大変貴重な経験になりました。今後、信用金庫さんが企画しているVer.2の特別授業が楽しみです!