お知らせ
去る6月28日(土)、コピーライターとして活躍されている小林拓水さんに授業を企画していただき、長野県内で探究教育を手掛けている一般社団法人KOKOの宮木慧美さん、田嶋朝羽さんにコーディネートしていただいた特別授業「問い講座」を探究コース1・2年生に実施しました。昨年度好評だったことから、今年度も実施いたしました。
小林氏は「問い師」の屋号で活動されているほど、「問い」に熱い想いをもつコピーライター。現在、広告のキャッチコピーやコンセプトつくり、Webコンテンツ作成など幅広く活躍されています。
探究とは基本的に唯一の正解はなく、「まだない答えをみつけていくこと」です。コピーライターのお仕事も「まだない答えをみつけていく仕事」です。との小林氏の説明から、「人気(ひとけ)のない村で空き巣が増えて困っていました。この状況をどうすればいいでしょう?」というお題に基づき、はじめはグループ内のアイディア出しから取り組みました。
次に、「普通は〇〇だけど、実は△△じゃない?」という違和感(ナイス違和感)からみんなで問いを立てました。「好きなこと・気になること」について、付箋に書いて模造紙にどんどん張り出していきました。
次に、「好きなこと・気になること」を別の言葉で言い換えてみることから「問い」を立て、さらに「いろいろと比べてみる」観点からどんどん問いを立てました。
振り返りとして、それぞれのグループの代表に今日の感想を話してもらい本日の特別授業は終了。アイディアを盛り込んだ付箋の張り合い合戦になったグループ一体の高揚感、他者のアイディアにハッとして刺激の応酬の下に進んだグループワークの余韻が教室を包む中、今回の特別授業は幕を閉じました。
そもそも探究は、「問い」がなければ生まれません。探究最大の難関は「テーマ設定」。各自・チームの興味や問題意識にとって最大かつ最適な「問い」を見つけることにあります。さらに、テーマを設定してからも、どのように掘り下げ、そのためにどのような調査し、その結果をどのように考察し、どのようにまとめていくのか?探究は、その全てにおいて「問い」の繰り返しなのです。
これから展開していく探究活動において、「問い」を立て、対象を掘り下げていくにあたり、今回の特別授業は大変意義深い学びを得るきっかけになりました。
何より、その学びを探究活動で活かすだけではなく、学校生活や人生全般に活かし、人生の充実につながっていくことを願っています。
探究コースは、学外の方々と協働した特別授業もその特徴のひとつです。今後も学外の方々や地域と協働した本校の探究コースにしかない独自の取り組みを進めていきます。